刀の言葉と刃物の言葉




日々、自分の使う言葉と向き合っています。

 

かつて「切る(=分析する)言葉」の

冷たさにそまりがちだった身としては、

「つなげる言葉」の暖かさが

何やら気恥ずかしく、

また嬉しくもあるからです。

 

使う言葉の変化を味わっている感じですね。

 

 

少し専門的な話をすると、

フェルディナン・ド・ソシュールは

言葉が「差異」によって成り立つことを

指摘しました。

 

「イヌ」と「イス」の言葉としての機能は

「ヌ」と「ス」を

聞き分けること、書き分けることによって

成立します。

 

つまり、言葉というのは本来

「違い」に着目しがちな道具なんですね。

 

だから、その傾向をそのまま発達させると

自ずと分析的になりますし、

自分と相手を分ける使い方(悪態)も

エスカレートしがちです。

 

 

一方、

相手と自分の共通点をつなぐ言葉や

相手の善いところを伝える言葉は

喜びを生み出します。

 

刀は人を切るために使いますが、

刀を「ヽ」で止めれば刃物に変わり

制御された道具になります。

 

刀のように傷つける言葉ではなく、

美味しい料理をつくることのできる

刃物の言葉にひかれる次第。

 

善き言葉とともに生きていきたいです。


© 2020 株式会社青い街