
漢字の語源はさまざまなことを教えてくれます。
経営の「経」の字が表しているのは、縦にたらされた糸。
一瞬、「経度って横の線なのでは?」と思いますが、
経度が示しているのは縦方向の分割ですから
下にのびる糸で意味は整合しています。
いずれにせよ、経営は仏教用語であり
たらされた糸は芥川龍之介の『蜘蛛の糸』のように
極楽へと通じているそうです。
経営とは浄土への道筋を示す営みなんですね。
あるいは、「この指とまれ」の指を立てる活動と
言ってもいいかもしれません。
自分が起点になって、
この世に極楽を生み出す挑戦なのです。
と、偉そうに解説をしましたが、
これはぼくが考え出したことではなく
先日、臥龍老師に教えていただいたお話です。
臥龍老師は通称で、
本名は角田識之さんとおっしゃいますが、
今、ぼくはこの方の提唱される感動経営という
あり方・考え方を学んでいます。
臥龍老師の感動経営は人を大切にする人本主義です。
従業員とお客様をともに大切にすることで
もって高度幸福化社会を実現しようとするもの。
あわせて大家族主義をうたい、
縁ある人々の絆を愛情豊かに強めていく手法です。
あるいは、高い理想をかかげる
理念型経営と言ってもいいでしょう。
そうした考え方が心の琴線にふれたのは
ぼくが家族を集団のひな形と捉え
その円満さが幸せに通じると考えているからです。
現在、サイトに
『仲良きことにこがれる理由/家族の肖像』という
文章を日々書き綴っているのは
そんなこんながあってのことと言えます。
https://www.bluecity.site/conversation-pieces
経営やシーダーシップはとかく責任=責める任務
ばかりが強調されがちですが、
根本にあるのはこの世に極楽をつくり出したい
という気持ちであり、縁ある人への思いです。
そう捉えると、経営という言葉が
まったく違って感じられてこないでしょうか?