
自分のつかう言葉と向きあう日々が続いていて、
「思えば遠くへきたもんだ」という感じがしています。
by 武田鉄矢
幼少の頃、
母は服やおもちゃをあまり買ってはくれませんでしたが、
本代だけは喜んで出してくれたので
買い物の楽しさとあいまって、自然と本好きになりました。
うまく誘導された感じです(笑)
一番最初にはまったのは
ポプラ社の怪盗ルパンシリーズ。
ホームズよりもルパン派でした。
その後、いくつかの推理小説やSF小説を読んだ後、
三島由紀夫と大江健三郎を読みふけります。
どちらも、憧れのマンガ家・星野之宣さんが読んでいたと
インタビュー記事で知ったからでした。
その後、大学に入ってからは
英文学者・高山宏さんの文章に魅了されましたが、
いずれにしても、
文芸的な言葉を「言葉」と思って生きてきた次第。
評論家的で、切れ味するどい鋭利な言葉、
温度感で言えば、クールな言葉たちだったと思います。
かたや、ビジネスにまつわる言葉は熱いですよね。
行動をうながす熱量が求められるので、
同じ言葉でも全然違う温度感です。
評論家的な言葉が
舞い散る「言の葉」を連想させるのに対し、
仕事の言葉には「言霊」に通じる躍動感があります。
つまり、今、ぼくがやろうとしているのは
言葉の温度を変えることなんですね。
そして、そうした言葉をつかうことで
目指しているのは幸せな世界。
「思えば遠くへきた」わけです。